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パフューム ある人殺しの物語

パフューム スタンダード・エディション [DVD]パフューム スタンダード・エディション [DVD]
(2007/09/07)
ベン・ウィショー.レイチェル・ハード=ウッド.アラン・リックマン.ダスティン・ホフマン

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†††トム・ティクヴァ監督作品
ジャン=バティスト・グルヌイユ:ベン・ウィショー
ジュゼッペ・バルディーニ:ダスティン・ホフマン
ローラ:レイチェル・ハード=ウッド
リシ:アラン・リックマン
†††2007年 ドイツ/フランス/スペイン
********    ********


前宣伝のサスペンス、と言うのはちょっと違うと
思うんだけどね。後ね、CMなんかで有名になった
例のシーン、全然いやらしくも何ともないですよ。
変なとこ、取り上げ過ぎ。

 やはりこれは一種のファンタジー、ファンタジ
ーとは単なる夢物語ではなくて、非現実を通して
真実を描いているのがファンタジーだと思う。
 グルヌイユの孤独が愛おしい映画、適度なフィ
クションにこめられた皮肉と笑い、滑稽さ。
 この映画の冒頭にあるとおり、当時のパリは花
の都どころか、悪臭の都で、それでルイ14世はパリ
でななくベルサイユに宮殿を作ったと言う程、その
悪臭加減が見事に映像化、映像で、感触や匂いや臭
いの表現、光加減、映像的には非常にレベルの高い
映画だと思う。
 それだけに嫌悪感持った人もいそうだけど。
 「嗅覚」は最も原始的な感覚で、自分の気がつか
ないあらゆる行動に影響しているんですよ、そこに
眼を着けた発想自体も面白い。香りで人を操るなん
て考えた人がいないだけで、実は可能な事かも知れ
ませんよ(笑)
 女性などは、匂いで自分と遺伝子の最も遠い男性
を自然に嗅ぎ分けている、もちろん、劣性遺伝子が
重なるのを避けるため、子孫を残そうと言う本能で
す。正に匂いとは一種のアイデンティティー、最も
根源の最も深い部分にある独自性。
 つまり体臭の無い彼は、この世界の全てから異質
な存在、彼の存在自体が既にファンタジーの様です。
 そんなの想像もつかないよ(笑)

 また音楽も素晴らしいですね、流石ベルリンフィル。
 そして、もちろんダスティン・ホフマンやアラン・
リックマンは素晴らしいのですが、グルヌイユを演じ
たベン・ウィショーが非常に良い。

purfume1


 グルヌイユを根っからの悪者として描いていた原作
とは違い、映画のグルヌイユは殺人を悪い事だとは
微塵も思っていない、不気味な存在ですが、異形の者
としての哀しみをどこかに抱いた不遇な男として描か
れています。
 エグいシーンもグロいシーンも含めて、この映画が
美しく見えるのは、グルヌイユの香りに対する無心だ
と思う。

purfume2


 そして、ラスト、彼は産まれた所へ戻り、そこで自
分の存在を消し去った。

自分がどういう者であるのか悟ったからです。
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